夜よ

開け放つ窓から忍び込んで
ぼくの髪をそっとなでてから
するり すべりこむ

揺れているカーテンの向こうで
呼吸する人と街の気配を
君が のみこんだ

まどろみが心地いいのはほら
となりに君がいてくれるからさ
明日など いらない

ああ 夜は偉大さ
ああ 夜よ君は 偉大さ
ああ 夜は偉大さ
ああ 夜よ君は 偉大さ
偉大さ 偉大さ 偉大さ

君がくれるすべて 愛おしくて
強く抱きしめても無駄なことは
朝がきて 思い知る

終わる昨日と始まる明日の
すきまで横になってもいいかな
手をつないで一緒に 眠ろう

ああ 夜は偉大さ
ああ 夜よ君は 偉大さ
ああ 夜は偉大さ
ああ 夜よ君は 偉大さ
偉大さ 偉大さ 偉大さ

世界はどこまでも ぼくのもの
君が教えてくれたこと
君のなかへすべり落ちて
広がる街の景色を眺める
ビルのてっぺんに手をついて
勢いをつけたら さあ
かきまわすんだ
均一に 混ざるように
渦のなかを泳いで
あれも これも 食べる
だってそう
世界はどこまでも ぼくのもの
君が教えてくれたこと
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