雨垂れはイヤリング

止めて ツライ胸の歯車を
すべて 判っていると言うなら
青い歩道橋のむこうがわ
見慣れた車が停まった

最後の待ち合わせ 降りだす夕立に
ねぇ あなたが駆けて来る
髪をつたう雨の 雫はイヤリング
涙じゃないと 強がるけど

いつか 帰りに寄ったショウルーム
二人 パンフレット集めたね
今は 何も欲しくないほど
時がゆっくりと 流れる

最初に逢った日の 服もおぼえてるわ
ねぇ なんにも言わないで
窓に揺れる雨を 急いで消すワイパー
あなたとわたし わけるように

灯すパークライト あとはサヨナラだけ
ねぇ 笑っていいかしら
髪をつたう雨の 雫はイヤリング
涙じゃないと 強がるから
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