さいはての陽子

記憶たどれば 津軽のはずれ そっと抱き寄せ あおいだ小雪り
きみの面影 地図にして 着いた港の 薄あかり
北の果てにも 朝陽は昇る ひとつ ひと夜の ひぐれうた
心燃やすよ… さいはての陽子

岩木山には 木枯らしばかり 誰も無口な 旅人ばかり
月に三度が 二度になり いつか途絶えた 恋便り
北の果てにも 朝陽は昇る ふたつ ふるさと 吹く
風に 呼んでみるのさ… さいはての陽子

渡り疲れた 海鳥たちも 羽根を休める 竜飛の岬 帰りついたら
この胸で 涙やむまで 泣けばいい
北の果てにも 朝陽は昇る みっつ 港の みぞれ雪
今も消えない… さいはての陽子
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