りんごっ子三味線

上りの夜汽車で りんごっ子
東京に出て来た りんごっ子
幼馴染みの 三味線にゃ
里の匂いも しみている
真っ赤なりんごを 見る度に
思い出すなァ ふるさとの山や川

津軽で育った りんごっ子
お茶目なえくぼの りんごっ子
辛い便りは 書けなくて
故郷(くに)にゃご無沙汰 するばかり
逢いたくなったら 眼をつむり
懐しいなァ 母さんを呼ぶんだよ

望みがあるから りんごっ子
苦労にゃ負けない りんごっ子
泣いて爪弾く 一の弦
夢をつないだ 三の弦
明日がいゝ日で あるように
祈りたいなァ 裏町のあの星に
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