さよならの学生通り

さよなら言いたりない
女の子たちは
卒業の花に
飾られた校門(もん)の前

私もそんな一人
あなたを待つのよ
もう逢えないなら
せめて話したい

夏に背が伸びたね
秋はあの娘に恋してた
知っているわ
見つめていた

言えなかった
嫌われるより
クラスメイトでいいのと
片思いを悔やんでた
言いたかった
嫌われたって
好きです
でも
勇気なかった

卒業証書の隅
サインをもらうわ
私のいちばん
大事な思い出

冬は悩んでたね
今は輝いているわ
恋も夢も
かなったのね

言えなかった
あの娘がそばで
あなたと手をつないでた
ひとり占めの金ボタン
言いたかった
泣きだしながら
好きです
でも
心で止めた

春はいつも
いじわるだよね
悲しい恋をつくって
あたしのドアを開けるの
言えなかった
学生通り
さよなら
ほら
歩きはじめる
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