イヴは私だけ

ただれた空オイルの雨が
降りしきり樹木が消える世紀末
大地が割れ人は死に絶え
何もかもが腐ってゆく世界でも

ひとり生き残る
イヴはあたしだけだよ
嘘を憎んだ証しさ

勝利の酒に酔うのさ
轟く神々の怒りのなか
裸で踊り続ける
修羅場を踏みつけて口笛を

箱の中に閉じ込められた
欲望だけ露骨にえぐり出されて
遠い昔教わったでしょう
パンドラが世界ほろぼす物語

神に許される
イヴはあたしだけだよ
自分信じた証しさ

未来が血に染まった
カミナリはガラガラと音をたてた
両手を天にかざす
願いは明日まで届かない

きれいに着飾った
恐怖に歪む顔を
見下ろしあたし笑ってた

天使が拍手をくれる
かぶった冠は月桂樹さ
どこかできっと待ってる
アダムを捜す旅でかけるわ

勝利の酒に酔うのさ
轟く神々の怒りのなか
裸で踊り続ける
修羅場を踏みつけて口笛を
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