ためらいの秋

秋は恋の 影の部分が
少し浮き立ち しのび寄る季節
長く伸びた 木立の影に
記憶いくつも ひとり歩きする
いとしいけど 過ぎたことだと
言い聞かせて 陽ざしを選ぶ
自由という名の さよならを
私いつも 投げかけてきた
自由を貫くため いくつ
未練悔いなく 風に散らしたか

青い炎 時にざわめく
悪い季節ね 秋はいつだって
枯れ葉の中 思い出も舞う
ため息さえ 気づかず深く
愛したひとの 面影さえ
急に襲い 立ち止まるけど
愛した 日々の重なりなら
今も心を 揺るがせてくけど

自由という名の さよならを
いつも選んだ 私 悔いはない
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