遠い夏~憧憬~

誰かの大きなてのひら
遙か消えて行く遠花火
愛も悲しみも憎しみも
疑ることさえも知らずに
いつかは離れて行く
父と母と故郷の
夏の匂い

遠い夏の日の水辺の
真白な心が恋しい
愛の喜びを数えて
愛の哀しみを数えて
大人になればこころの
矛盾との戦いと
気づかずに

いつも笑ってたあの日
いつも笑ってたあの夏の日
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