涙なんぞは

山の木立ちに たそがれせまりゃ
ほほにあかねの 夕焼け小焼け
ロシヤ娘の えくぼが浮ぶ
ヤポンスキーは駄目よとあの目
俺ら恋しい 銀座のあの娘

山の部落に 灯がともりゃ
たきびかこんで 楽しい夕食
恋し故郷の 話がはづむ
明日はウラジオあの山越えて
俺らかり寝の シベリア暮らし

山の湖水に 七ツの星が
映りゃ唄う 口笛鳴らし
友よ行かうよ スクラム組んで
遠くシベリア広野のはてに
涙なんぞは 俺らにゃ毒よ
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