赤い糸の伝説

観覧車 仰ぎながら
未来を語り合った
都会は真夜中も
時に虹がかかるの

赤い糸がからみ合っても
なぜか本気になれぬままに
夜のピエロを気どりながら
消えてしまった

きっと今ごろ 悔いているでしょう
まごころをなくし

恋文を燃やす日ぐれ
すべての過去は消えて
やがては迫りくる
夜の闇に涙を

赤い糸をたぐり寄せても
二度とあなたはここに来ない
人はいつしか恋を捨てて
生きるものなの

これでいいのね こんな毎日
寂しくはないの

赤い糸はとうにちぎれて
胸のいたみも癒(い)えたけれど
暗い目をした人に会うと
じっと見つめる

あなた おはよう あなた おやすみ
そんな日があった

あなた おはよう あなた おやすみ
そんな日があった
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