相生春秋

旅はみちづれ 夜更けの雨が
苦労承知の 身を濡らす
なにがなくとも ああつらくとも
寄り添う命が あるかぎり
泣くな蛇の目の 傘ひとつ

義理につまづき 情けに転ぶ
行けば世間に つきあたる
それが憂き世の ああさだめでも
あなたの値打ちは ここにいる
惚れたおんなの 目でわかる

こんな私を みつけてくれた
こんな大事な ひとだから
ぼやき上戸の ああふたりにも
心は連れ合う 相生に
けだし夫婦の 花が咲く
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