さかさまのまち

この街の外れに 大きな鐘の塔が建っていた
王様の言いつけで
うるさい位鳴らす それが僕に課せられた仕事
近い内にやってくるだろう

足りないな 足りないな 足りないな 燃料が…
失敗は許されない 完璧を装って そこからだ
魔法なんて 使えやしないから

だけど言ってしまえば 他を当たってくれ
必ず誰かが 犠牲にならなくちゃ
塔から見降ろした そこはまるで天国のよう
祈りを捧げられていた
神様に選ばれてしまったんだ

平和に暮らしていたい 危険な事は避けてきた
静かに時を過ごす
「過去に戻りたい」それが街の風習になっていた
そして朝日が昇る

だけど君が少しでも 長く笑えるなら
無駄なんかじゃないと そういう意味だろう
他の人からしたら 神様の様に見えるんだろう
仕方ないな弱虫達は
瞬きの苦しさに耐えてやるんだ

足りないな 足りないな 足りないな 人材が…

だけど言ってしまえば 他を当たってくれ
必ず誰かが 犠牲にならなくちゃ
塔から見降ろした 君はどうして泣いているの?
僕が身を投げる その意味とは?
考える間もなく さかさまのまち
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