そんなに好きじゃなかった

赤い糸 自力でたどって出会った
君は最高で最後の女の子さ。
惹かれ合う僕らの無敵感。
これは運命ってやつじゃん?
四六時中、君のことでいっぱいだ。
ひとりでもふたりでも君まみれさ。
甘すぎる!
毎日が外国のお菓子みたいに甘すぎるよ!
寝起きやノーメイクはさすがに無理かと思ってたよ?
でも、それも杞憂に終わったってもんだ。
愛しくてたまらない!

こんなに好きになっちゃった!
恋愛ってワンダー!すべてがきらめいて見えるよ!
ついに僕の人生も始まりました。
どうしようもなく、好きになっちゃった!
こりゃあたぶん、母さん。
僕たち一緒になるよ。
孫もそう遠くはない将来、見せられるよ。
親孝行もしなきゃだなぁ。

……っていうのが、ほんの半年前。
電車乗り換えるようにフラれました。
花は枯れ、色は褪せ、僕は荒れ、世界は滅びました。

さよなら寸前、どこがダメだったのか聞いたよ。

「特に不満もないし、イヤな所もないけどなんていうかさ……
そんなに好きじゃなかった。」

悲しみのサンダー!!
そんな理由って存在するの?!
目からウロコも涙もじゃんじゃん落ちてきた!

もう一回言うと、
『そんなに好きじゃなかった。』

……それを言うか?!
僕は一体何だったの?!

「結婚しよう。犬と子供としあわせに暮らそう。」

……とか言ってバカか!!

あー女って何だ?!
あー女って何だ?!
あー女ってさ……
何なの?!

とりあえず、コンビニで缶ビールでも買って、
ヤスヒロとマナブも呼ぼう……。
明日も頑張ろ……。
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