北回帰線

歩き続けて 人の暮れ
風がこの身に 染み渡る
どこを目指して 来たのだと
どこを目指して 行くのだと
北へ帰ろか 魂(こころ)の故郷(さと)に
涙も雪に なるだろか
北へ帰ろか もう一度
すべてを潔(あら)え 白い吹雪よ

家族もあれば 友もある
悠々たれと その余生
けれど胸には ぽっかりと
何を待つかの 穴がある
北へ帰ろか 魂を抱いて
海は歌うし 陽はうねる
北へ帰ろか もう一度
すべてを覚ませ 白い吹雪よ

色とりどりの 思い出も
はやる心を 惑わせる
船出を明日に 迎えれば
いよいよ恋し 回帰線
北へ帰ろか 魂の故郷に
涙も夢に なるだろか
北へ帰ろか もう一度
すべてを潔え 希望の吹雪よ
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