草むら通信

音の無い国の 子守歌
頬を撫で風が 歌う歌
金色の 草むらを
ねぐらへと急ぐ トカゲよヘビよ

星が生まれては 消えてゆく
遥か時を越え 吹く風は
土に這う 生き物の
くたびれた胸の ふいごを押すよ

一息毎に 体を抜けて
天上に帰ってく 太陽のエナジー
一息毎に 冷たい夜の
大気へと散ってゆく 微かな体温

ミ・ン・ナ・オ・ネ・ム・リ・
ミ・ン・ナ・オ・ネ・ム・リ・

風の無い夜は 眠れない
白い月だけが 眩しくて
もつれては 繰り返す
クモ達の紡ぐ 永遠の迷路よ

風は今何処に 居るのやら
迷う旅人の 道標
動かない 空を見て
草むらの長い 夜は続くよ

今度の風は 何処の国から
草の上かすめてく 隕石の欠片
今度の風は どの時空から
脈拍で受信する 微かな信号

モ・ウ・ジ・キ・ア・エ・ル・
モ・ウ・ジ・キ・ア・エ・ル・
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