走馬燈

夏枯れた小道をゆくあなた
枯葉を踏む足音が 遠去かってく
こげ茶色した思い出と一緒に
夏の日は走馬燈
記憶をあぶれば回り出す
つくような陽光(ひざし)の中で 走り回る二人
果てしなく広い草原で
緑の中に溶けていったわ
別れはあまりにも突然で
“さよなら”なんて とても言えない

秋色に染まりながら歩く
あなたのその背中には もう見えない
私だけのものだったぬくもり
夏の日は走馬燈
思い出の小箱をかけめぐる
夕立ちの中で感じた 燃える胸の熱さ
幸せにこぼれた涙を
雨がやさしく隠してくれた
別れはあまりにも突然で
“さよなら”なんて とても言えない
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