午後のプレリュード

花籠(かご)屋根に積んだ
車が鳴らすクラクションに
ふと振り向けば 街中楽しそうに
午後の挨拶かわす人達
今 カフェテラスから

幸せ風景画見てるみたいよ
愛がゆきかう傍で
風とたわむれながら
知らずに急いでた 心の時計を
少し止めるの
そう 一人きりのバカンス

古着屋さんで買った
リボン刺繍の小さなバッグ
手にやさしくて
にぎやかなマダムの身振り話に
笑った事が もうなつかしくなる

あなたに絵葉書送りましょうか
軽く頬杖つけば
旅のいたずらかしら
“好きよと”横文字で書きそうな気分
ちょっとまぶしい夏
一人きりのバカンス
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