夏風通信

眠たげな波の気配に
描(えが)き込む人影も無い
太陽は雲を透かして
鈍(にび)色に私を包む
朝な夕なに想っています
シルキー・サマー、シルキー・シャドウ
晴れた日はひな菊の波に心を踊らせ
くもり空 髪を梳(す)く風に便りは届かず
通り雨 一文字でいいと海鳴り見つめて
あー待ちくたびれてます

カーブする湾内道路に
犬連れたあなたが浮かぶ
心なしうるむ瞳に
八月が通り過ぎてた
朝な夕なにただ待ってます
アンニュイ・サマー、アンニュイ・シャドウ
晴れた日は水弾(は)ねて遊ぶ子供を追いかけ
くもり空 葉書を待つ吐息 帽子に浮かべて
通り雨 一目でもいいと貝殻投げても
あー待ちくたびれてます
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