自然に愛して

ほろ苦い汗を夏に飛ばし
涼しげに駆けて来る彼
ただもの憂げな秋をたたえた瞳(め)で
本を読むあなたの肩
あー 光と影の間で揺れて
そうよ心が二つに裂けそうなの
あー 愛をはかりにかけるのはいや
いっそ気ままな旅に消えよう

心ゆらり ゆらり 揺れて

日向の匂いのする両手で
この胸をふるわせる彼
ただポツポツ言葉を交わす夜で
淋しさを包むあなた
何故選べと言うの二人の人を
何故同時に愛してはいけないのよ?
あー 愛をはかりにかけるのはいや
それは自然な生き方でしょう?

心ゆらり ゆらり 揺れて
×