絵描きと雲雀

絵描きは思う
瞼に浮かぶユートピア
いつかそれで
世界を変えたい

けれど 彼の絵筆には
自由がまだ足りない
続けてゆくにも ままならない

見渡す 空全部
お前のもの
何にも 気にするな
うたえ うたえ
ささやかに 強く
自分のために

雲雀のうたには
千の痛みも

疲れたときは
カンバスの上で お休み
生きてゆくのは ときどき むずかしい

空から 見た街は
さぞ美しかろ
行くべき 方へ飛べ
円を描く 軌道追うよに
筆も動き出す
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