星座を睫毛に引っかけて

夜は蒼く息は白い
おまえの睫毛に星座が引っかかっている
広がる宇宙
小さな瞳に
溢れるほど吸い込むがいい
この一時をずっと
忘れずにいてくれよ

蒙古斑のカウボーイが
僕らの手を引いて背中を押す
汚い言葉はどこで
憶えてきたんだい
嬉しいのかい

眠くなるまでよくよく遊べ
色んな夢を見て隠しごとをしよう

夜は蒼く息は白い
おまえは睫毛に星座を引っかけている
樹々が騒ぐ
小さな膝にはあさっての傷
帰り道で口笛を吹いたら
寂しさを知るだろう

二人をなぜ選んだの
憶えてないのかい
不思議な出会いさ

ピアノも機関車も飽きたら終わり
ぬくもりのほかには何もやれないけれど

海は碧く雲は白い
おまえの肩から水平線が生えている
まだ見ぬ空
小さな額に映している
雪が光り風が吹く刹那を
その胸に刻めよ
希望の帆を揚げた船に
攫われるのだろう
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