おしどり春秋

煤の付きようで 年季が判る
路地の酒場も 人の世も
俄づくりじゃ 身につかないわ
しあわせ 寄り道 まわり道
苦労積荷を 肩先に
ふたり寄り添う おしどり春秋

涙もろさは あなたも同じ
我慢強さも また同じ
せめて注がせて この私にも
お酒をはさんで 水入らず
持ちつ持たれつ いつまでも
ついて行きます おしどり春秋

命ふたつを ひとつに束ね
三十路四十路を 越えてきた
耐えて始めて 花実を結ぶ
明日が見えます この先に
一期一会の この縁
ふたり夢追う おしどり春秋
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