別れの一本杉

泣けた 泣けた
こらえきれずに 泣けたっけ
あの娘と別れた 哀しさに
山のかけすも 鳴いていた
一本杉の
石の地蔵さんのよ 村はずれ

呼んで 呼んで
そっと月夜にゃ 呼んでみた
嫁にもゆかずに この俺の
帰りひたすら 待っている
あの娘(こ)はいくつ
とうに二十(はたち)はよ 過ぎたろに
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