若き日の詩

曲がりくねった 都電通りを
たがいちがいに 歩いてく
あなたは一度も 振り向かず
私は運命(さだめ)を 抱きしめる
時の流れの その中で
娘盛りの不幸を思う
もうすぐ朝が来るでしょう
夏の匂いがしてきたら
心の未練は捨てた方がいい

まるで絵のように 西陽(にしび)がさした
あなたと暮した 下宿部屋
私の心を ボロボロに
あなたは一人に なるという
あれから少しの時が過ぎ
私もいくぶん大人になった
もうすぐ朝が来るでしょう
雨の匂いがしてきたら
ささいな不幸は忘れた方がいい

もうすぐ朝が来るでしょう
雨の匂いがしてきたら
ささいな不幸は忘れた方がいい
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