「僕は」

開かない箱を前にして
不機嫌そうに腕を組んでいた
どこが底辺でどこが天辺なんだろう
壁の時計が見下ろす中で
すべての答えを出してはきっといけないんだよ

音量上げても輪郭がみえてこないものがあれば
わずかな虫の羽音がクリアに聴こえてくるんだ
想像以上に僕は強い線が欲しいと思ってる
想像以上に揺らいでも 想像以上にヒトリ生きてる

喉元に止まったあの言葉
それほど大事だったわけじゃない
だけどその背中愛しく思うんだ
むやみやたら吊るされてく
感情をこの箱の中しまえるのだろうか

ビニールの中みえるもの 言葉にしようとするより
視界をさえぎる雨に点々と道を照らそう
想像以上に僕は手放しで世界を受け入れる
想像以上に泣いても 想像以上の風を起こしてる
風を起こすよ

僕は僕を守りきれなくとも
僕は僕を愛しきれなくとも
夕立の後も変わらず
僕はどうしようもなく僕であるから

音量上げても輪郭がみえてこないものがあれば
わずかな虫の羽音がクリアに聴こえてくるんだ
想像以上に僕は強い線が欲しいと思ってる
想像以上に揺らいでも 想像以上にヒトリ生きてる
生きてる 生きてる
×