ああ…あの日の三陸

夕陽が山に 落ちる頃
オヤジの船を 見送った
そのうちお前と 二人して
沖へと出るのが 楽しみと
あの日と同じ 手を振った
拳を振り上げ 手を振った
三陸海岸 オヤジとの
別れとなった 春の海
静かに波打つ 風が吹く
海など見たくも ないけれど
今頃…あなたが唄ってた
牛追い唄など 口ずさむ
ヤ~エ~ ヤ~エ~

山背の風に 舳先向け
しばらくぶりに 沖へ出た
陽焼けた肌に 白い歯が
笑ったあなたを 思い出す
灯台廻り 手を振った
今亡き母へも 手を振った
一人前では ないけれど
今では俺も 船乗りさ
まだまだ街には 灯りなく
時々海見りゃ 嫌になる
今頃…何故だか泪出て
牛追い唄など 口ずさむ
ヤ~エ~ ヤ~エ~

故郷(ふるさと)三陸 生きてやる
親父の分まで 生きてやる
泪をふきふき 男なら
牛追い唄など 口ずさめ
ヤ~エ~ ヤ~エ~ ヤ~エ~
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