七夕

梅雨明けぬ夜空の
雲間から
うたかたの月の光
ひとよ 照らしぬ
揃いの浴衣着て
さよふけぬ
縁日、海辺の花火…
愛につつまれし日々

七夕 月よいざなへ 行く年のふたりに
ささの葉 心さらさらかき乱し
眠れず

想い出はいつでも
つれづれに
ほどけた心の糸を
たぐって君をさがすよ

七夕 今宵 織り姫 何をせむ
逢いたい…
いそしぎ しのび泣くとて
届かぬ想い

恋い慕いても
寄り添えぬ
うたた寝に垣間見た
夢はまぼろし
君はまぼろし
ふたりは…まぼろし
×