サンゴ草の詩

北の最果て 能取湖(のとろこ)の
短い秋を深紅(まっか)に 染める
サンゴ草(そう)は 想い草(ぐさ)
遠いあの日に 母さんが
聴かせてくれた 子守唄
そっと歌って 染まります

忘れられない 想い出を
映しています 夕映えの空
サンゴ草(そう)は 想い草(ぐさ)
今は会えない あのひとと
交わした淡い 約束を
胸に灯して 染まります

青い湖面(みなも)に 白い雲
海鳥たちが 集(つど)って遊ぶ
サンゴ草(そう)は 想い草(ぐさ)
心燃やして ふるさとを
守って生きた 父さんの
夢をつないで 染まります
夢をつないで 染まります
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