オオカミの森

暗い森に 迷い込んだ
血の匂いが 鼻をついた

一口だけ 含んだ水
まめが潰れ 血が滲んだ

大木さえ 傷だらけで
震えている この場所では

オオカミの森 警告の傷
悲鳴が 聞こえたの

足を止めて 声の方へ
嫌な汗が 流れ落ちた

オオカミの森 警告の地で
食われる ヒトの音

無我夢中で 血も涙もないケモノを
(殺した)
もう手遅れとどこか解かっていて
それでも 救いたかった

無我夢中で 小さな命を守ろうとした
(殺した)
もう手遅れとどこか解かっていて
それでも 救いたかった

あぁ、僕は 悪魔を殺したんだ
あぁ、それにすり寄る小さな
ケモノは 母を失くす悲しみ
あぁ、僕をその目で見ないで

暗い森に 迷い込んだ
血の匂いが 鼻をついた
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