見ぬ友へ

あの空を見上げて思うんだ
ぼくらの棲む星の大きさを

たとえ塵のように小さくとも
誰もその中心に立っている

ぼくはいま ひとりぼっち
分かり合う 人もなく
語り合う 声もなく
でもぼくは あたたかい

きみになら 伝えたい
ここにある 虚しさを
ささやかな よろこびを
見ぬ友よ 見ぬ友よ

きっと出会うことはないだろう
知らない言葉 見知らぬ瞳

でもいつか学ぶかもしれない
きみの神様や国のことを

ぼくはただ ひとりぼっち
かこわれて 守られて
わけもなく 不幸でも
餓えもなく 恥もなく

きみのこと わかるかな
そこにある 絶望を
そのなかの よろこびを
見ぬ友の 見ぬ友の

憎み合うこともなく
殺し合うこともなく
巡り会おう 見ぬ友よ
ぼくのまだ 見ぬ友よ

いつかこの星は 滅ぶかもしれない
世界が終わるとき すべてがようやく
ひとつになるのだろう
ぼくたちもみんなおなじに
消えてゆくんだ
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