津和野川

馴染んだ指輪を 三日だけ
外す女の くすり指
一度限りの…
貴方と旅に 出たのです
罪を忘れて 寄り添えば
影も重なる 津和野川

殿町通りの 掘割は
あやめ模様の 水鏡
許し合っても…
女の朝は まぶしくて
何度 手櫛で 梳かしても
映る昨夜の ほつれ髪

石州瓦に 降り出した
雨も泣いてる 名残り宿
妻で通した…
今夜で旅は 終わりです
持って帰れぬ 想い出を
夢に浮かべる 津和野川
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