あなたの名残り

レースのカーテン細く開けて
街角見つめるだめな癖
待ってみたって誰も来ない 来ないのよ
ばかね きっとあなたに似合ったはずの
手編みセーター
今は編みもほどきもできずにいたり
つらい私
涙もろいのも あなたの名残り

ぬれてる舗道をひとり行けば
かすかに流れるはやり歌
熱いあの日を思い出して涙がでそう
ばかね 傘をかたむけ車を止める
仕草するたび
いつも家へ送ってくれてた頃の
愛がしみる
外で飲む癖も あなたの名残り

ばかね 酔って哀しみごまかしたって
さめりゃもともと
そっと頬にグラスを押しあてたまま
泣いているの
夜が好きなのも あなたの名残り
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