君知ル哉、此ノ華

煉瓦の舗道(みち)に黄昏色(セピア)の翳落ちたならば
瓦斯燈の火が きらり 夜に灯る

光も翳も希望も 綯い交ぜの街
片隅に咲く 君よ知るや この花の色
胸秘めし この花の香を

手風琴(ばんどねおん)の楽が路地に響いたなら
店(カフェー)の洋燈(らんぷ)が きらり 窓に灯る

刹那と耀う日々 繰り返す歳月(つき)
記憶は廻る時計仕掛け キネマトグラフ

果敢ない夢と詩を編んだ 泡沫の時代(とき)
けれども君よ、嗚呼知るや この花の名を
唯一つだけ君に捧ぐ 久遠の想い(はな)を
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