北を恋うる歌

みなと盛り場西へ流れて
きょうは瀬戸内潮泊り
酒つぐ女の北国なまりに
男のこころが風になる
ゆきずりの港町
飲むほどに酔うほどに無口になるね
「あんた夢をすてないで」
おまえの声がする

うまれ故郷は雪どけ頃か
谷に瀬音が響く頃
人は誰でもふるさとひきずる
悲しいこころの旅人さ
ゆきずりの港町
逢いたくてせつなくてこの胸痛む
そうさ悪いのは俺さ
あまえていたんだね

春に背をむけひとりさすらう
窓に大橋灯がにじむ
ゆけどもさびしいはるかな旅路よ
男のやすらぎどこにある
ゆきずりの港町
酒を飲む酔いしれる霧笛を聞いて
今もゆれるほほえみよ
おまえが恋しいね
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