親父の祭り唄

酒も呑まなきゃ 博蛮(ばくち)も打たぬ
男手ひとつで 育ててくれた
笑ったことなど 滅多にないが
祭り囃子が 聞こえる頃にゃ
ガキの昔に かえったような
ハァー 親父が唄うよ 祭り唄

一人暮らしが 気ままでいいよ
頑固で通すぜ 田舎が好きだ
心配すんなよ 元気なもんさ
そんな強がり 心が泣ける
みんないた頃 そろって聞いた
ハァー 親父が唸るよ 祭り唄

涙もろくて 無口になって
今ではひげさえ 頓着なしだ
ボケてはいないか 淋しくないか
おやじ達者で 長生きしろよ
稲穂色づく 季節になると
ハァー 親父きこえるか 祭り唄
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