北の海明け

一升徳利呑(いっしょうとっくりの)みほして
あんたは私の 膝まくら
碧い海を 抱いて眠るよ
悲しいね女は せつないね別れは
あんたの背中で 泣くばかり

窓に港の 灯りが揺れる
明日は 出船だね
エンヤラコラセ 鴎よ哭くな
北のおんなのヨ お祭りだ

ひと荒れきそうな 空の色
にらんで私を 抱き寄せる
北の港 明日は海明けだ
気をつけてあんたは むこうみずだからよ
海はやんちゃで 気まぐれだ

まわし呑みした どんぶりだけが
愛の 形見たね
エンヤラコラセ 別れがつらい
鴎おまえもヨ 酔っぱらえ

波は船より でっかいけれど
あんた 負けるなよ
エンヤラコラセ 鴎よ唄え
北の女のヨ お祭りだ
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