残暑ブルース

残暑のキツい、あれは9月。
キミは少し風邪気味で、薄いシャツを羽織ってた。綺麗だった。
バイト帰りのコンビニで、またバイト探ししてる。
そんな僕をなぜキミは好きだったの。

どんな風にキミを傷つけたんだろう。
あの頃の駄目な僕は…。

頑張って 頑張って
キミを守ると
言った僕を見つめて
やさしく笑ってる。
そんなんじゃ そんなんじゃ
駄目なことくらい
僕もわかってたけど
キミはただ笑ってた。

あの日、キミからの手紙には後悔の文字は無くて、
キミらしさと、刹那さと、潔さと。
キミがいなくなってもまだ東京にからまって、
生きています。夢だけは今も見てます。

キミの町ではまだ蛍が飛んでますか。
またキミと暮らしたいです。

頑張って 頑張って
歩いていける
あれからほんの少し
大人になれたんだ。
本当は 本当は
悔しかったよ 。
情けない愛情で
キミを愛してたこと。

全部時代のせいにしてたあの頃を、
振り返ればいつもそこに…。

キミなんだ キミなんだ
キミがいたんだ。
なんにもなかったけど
やさしく笑ってた。
何回も 何回も
夏がやって来て
蜩の声聞くたび
キミを想うんだろう。
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