放浪人(TABIBITO)

風立ちぬ心悲しき かりそめの時は消えてゆく
わが想いあてもないまま 流浪(さすらい)の旅にでてゆく

醒めた酒に酔い ひとときの戯れに身をこがし
明日を占おうと 仰ぎみる天(そら)には流れ星

錆びついた日々の鎖を断ち切れる心がほしい

かげりなき貴女のまなざし ゆきずりに夢を誘い
浮き沈むひとの情に 旅浪人(たびびと)は仮の宿をとる

醒めた酒に酔い めざめれば暁に夢は枯れて
過去をふりかえる ながい影 街角に立ちつくす

錆びついた日々の鎖を断ち切れる心がほしい
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