母恋吹雪

酔ってくだまく 父(とと)さの声を
逃げて飛び出しゃ 吹雪(ふぶき)の夜道
つらい気持は わかっちゃいるが
俺(おい)らばかりに あゝ なぜあたる

こんなときには 母(かか)さが恋し
なんで俺らを 残して死んだ
呼んでみたって ちぎれて消える
星のかけらも あゝ 見えぬ空

徳利(とくり)かこった 凍(しば)れる指に
岩手おろしが じんじとしみる
たったふたりの 親子であれば
涙ぬぐって あゝ もどる道
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