砂漠の鎮魂歌

ざわめく呼吸で纏いついては
はなれていく鼓動 砂漠で深呼吸
ふらふらさまよってほつれるこころ
くらくら漂ってまたつかまえた

みえないように手を離した
気づかれないように耳をふさぐ
足跡さえのこさずにここからはやくぬけ出すんだ

ごまかせないよ僕は脱け殻だ
くだらない支配にこわされた
それが言葉にできない言葉なら
裏のない裏世界へつれて行って

置き去りのままの真昼の満月
おびえていた夜の静寂の息吹
そろそろ行かなくちゃ夜明は近い
ゆらゆら白昼夢きらめいてつかまえに行く

おいてけぼりは嫌いじゃない
ひきだしの中覗きこめば
おいてけぼりがよく似合う知らない僕が目を覚ました

ここからさきはもう邪魔させない
どん底とおりこして最高だ
本気の裏返しも本気なら
僕のすべてはきみの向こう側だ

夢か現か逆再生
つくられた偽物上等だ 花ふぶき

翔け出したスピードで跳びだそう
通りすぎる景色は雨模様
でもシンコペーションは突然に
ギラつく太陽までも透きとおる

砂漠で森林浴をするように
かおりたつ天国まで翔けのぼる
今きもちは言葉と裏腹だ
酸いも甘いもないレクイエム
ふるえるほど「お楽しみはこれからだ!」
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