あんずの花

杏の花咲く 流れのほとりを
送られて帰る 夕まぐれ
大きいあなたに 小さい私
よりそう恋の 影ふたつ
いついつまでも このままで
愛されて 歩いていたい
背のびをしながら くちづけしたら
杏の花の 雨がふる

杏の花散る 日ぐれの小径(こみち)で
別れられなくて 夜が来る
あなたは若者 私は娘
みつけられたら 叱られる
いついつまでも このままで
愛されて 歩いていたい
あなたが云うなら この髪とこう
花の香りに 酔いしれて
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