ひとり覚え

一人の窓を 叩く夜風が
いまさらながら 気付かせるの

部屋の広さも 夜の長さも
あなたが埋めてくれていた

時が消し去らない 恋はないと
誰も言うけど

せつなくて せつなくて ただ苦しくて
心があなたを行かせない 今でも
もう二度とひとつには 戻れない事
何度も傷めたこの身体は 知ってるのに

使い手のない灰皿 まるで
テーブルの海 漂う小舟

あなたが漕いでくれない船は
行く先さえも 見えないの

いつも前だけ見て 走っていた
遠いあなたに

逢いたくて 逢いたくて 胸が痛くて
女は馬鹿よね いつもひとり覚え
思い出の残り香に 包まれた部屋
まぶたを閉じても眠れぬまま 頬濡らすの

せうtなくて せつなくて ただ苦しくて
心があなたを行かせない 今でも
もう二度とひとつには 戻れない事
何度も傷めたこの身体は 知ってるのに
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