恋路ヶ浜

風がひゅるひゅる この胸泣かす
波が素足に 絡みつく
愛する男性(ひと)と 別れたら
脱(ぬ)け殻(がら)なんです 女のこころ
ひとり旅する 恋路ヶ浜は
頬にみれんの 砂が降る

無理にはずした 指環のあとが
今もしくしく 痛みます
伊良湖(いらご)の水道(うみ)に 流したい
あの日の想い出 小瓶に詰めて
ひとり佇(たたず)む 恋路ヶ浜の
空を夕陽が 染めてゆく

夢は引き潮 あなたは遠い
おんな哀しい 忘れ貝
季節をいくつ 見送れば
わたしに幸せ 来るのでしょうか
ひとり旅する 恋路ヶ浜は
海に涙の 星が降る
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