路上の鳥

ビルの影が溢れる
帰り道を探してる靴音
飛び立てる場所さえも
知らずにいる鳥の群れのようだ

そのどこかにいま 私がいる
きっと あの日の私がいる

いつか羽をひろげて
なにができるか試したかった
はじめてひとり
たったひとり
この街で見た
風の行方が どこまでも
続くのなら

仲間たちのアドレス
時はひとりずつ上書きしていく

まだ思い出には 誰かがいる
すっと 逢いたい誰かがいる

いつかなにもない空に
なにができたか伝えたかった
時が止まった
渇いた路地の
向こう側にも
星の光がかならず
見えるのなら

どれだけ来たか どれだけ行くのか
羽ばたいてれば わかるはずだろう

なにもない空に
羽をひろげて
試したいんだ
はじめてひとり
たったひとり
この街で見た
風がまだ先へ
続いてゆくのなら
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