六月の花嫁

それは よく晴れた土曜日
突然起きた
学生時代 ふたりで通った
なつかしいカフェテラス

あいつが まじめな目をして
“結婚しよう”
いきなり言われて 私
ミルク・ティー 吹きだしてしまった

ジョークはよしてと 言うつもりが
ついうなづいたのは
なつかしげに 流れていた
“イエスタディ・ワンスモア”のせいね

学生気分のぬけない
あいつはジャスト・フレンド
男だなんて忘れていたわ
おかしな ふたりよ

生きるのが あまり上手くない
似たものどうし
映画のように激しい恋を
夢見ていたのに

そんなわけで私 あいつの
六月の花嫁
あの時きっと ちょっと間ぬけな
天使がいたせいね

青い小鳥は すぐ隣りに
いるっていうけれど
会った時から 決まっていた
今では そんな気分
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