ぶどう色の経験

私が彼と暮らした部屋は
学生達で賑やかな
街の途中にありました
期末試験も終わったある日
ほんの少しの友達と
結婚式をしたのです
二十歳(はたち)が待ち切れなく
始めた甘い生活……
お飯事(ままごと)だとからかわれても
どこか背のびな純愛で
私は彼が大好きでした
私は彼が大好きでした

私が彼と別れた事情(わけ)は
少女の頃にありがちな
感傷的な嫉妬です
拗ねたつもりが 気まずくなって
いつかお互い呼び捨ての
名前にサンが付きました
二十歳(はたち)が待ち切れなく
始めた甘い生活……
お飯事(ままごと)だとからかわれても
どこか背のびな純愛で
私は彼が大好きでした
私は彼が大好きでした
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