ジレンマ

あの時あたしが欲しかったものは、
まちがいなくあなたでした

日の当たらない小さな部屋に
閉じ込めていじっていたかったんだ
あなたが全部あたしのものにならないなら
あたし何もいらない

ちっぽけな欲求不満を押しつけて
僕(わたし)をなでてと求めるだけ
あたしを全部わかれば あたしに勝てるから
あなたを置いてくわ

あの時 あたしが欲しかったものは
あなたを形造る物と かよわい笑い声と犬みたいな目
それだけでよかったのに

閉じた日記 こじあけて 続きを書きたがってる たった一人で
許さないわ 侵した罰 受けるといいわ

あの時 あたしが欲しかったものは
のぞきこんだ鏡に映る あたしの様な あなたを
捨てる勇気だったのでしょう
×