孤独の川

友と語らん 春の宵
時代(とき)を忘れて 飲む酒に
酔っても空しさ 募るだけ
どこで死のうと 泣く奴ァいない
心を流れる 孤独の川は
男が選んだ いのちの川よ

愛し愛され お互いに
心を捧げて 儘(つく)しても
別れるさだめの 恋もある
星も見えない 夜空を仰ぎ
この身は孤独に 包まれながら
無情にひびくよ 梵鐘(ぼんしょう)だけが

山のわずかな 湧き水も
岩を噛むよな 激流も
いつかは大きな 川となる
人も同じさ 巷の渦に
もまれて苦しみ 孤独の影と
明日(あした)もこの世を 流れてゆくよ
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