さよなら岬

涙も凍る さいはては
みぞれが頬を つめたく打つの
しばれる指を 吐く息で
そっと温め あの人に
逢いたい想いを 抱きしめる
無情の風よ さよなら岬

海峡わたる 船にのり
恋しさつれて ひとりで来たの
灯りが誘う 港うら
夢のかけらを 探します
愛したふたりの 北の町
ひと夜の情け さよなら岬

霧笛がひとつ 泣くように
私の胸に かなしくしみる
思い出捨てる 流氷の
海にいつくる 春の風
逢いたいあなたは いまどこに
還らぬ夢よ さよなら岬
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