北港

雪が舞い込む 暖簾の裾に
細腕ひとつで 賄う酒場
この港町(まち)捨てても 行く先なんか
浮世の外には ないけれど
生きてゆきます 北港
あなたどこまで愛せばいいの

酔えば心も 髪まで熱い
吹雪を抱いても 冷えない身体
夢なら会えても 面影だけが
枕を泪で 濡らすけど
生きてゆきます 北港
あなたどこまで守ればいいの

春は嘘つき 仕合せなんか
根雪が解けても 帰っちゃこない
死ぬほど惚れてた 待ち人だから
いのちも凍って いいけれど
生きてゆきます 北港
あなたどこまで耐えればいいの
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